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ここに至るまでの「いばらの道」(大げさかもしれませんが私にとっては、大変だったんです!)をご報告します。
これまで防音に関しては、ちょこちょこ調べては、いろいろな対策を試していました。どれも効果を感じることができず、悶々としていました。いつか、防音工事をしたい!でもお金がかかるし、とてもとても。無理無理・・・そう思っていました。
きっかけ
2020年4月
新型コロナ感染症の拡大防止のため緊急事態宣言が発出されました。学校がお休みになり、発表会も中止しました。教室でのピアノレッスンは休止、代わりにオンラインレッスン導入などで対応しました。約半数の生徒さんがオンラインでのレッスンを続けてくださいましたが、残り半数の生徒さんはお休みという状態になりました。
教室の収入は半減しましたが、「持続化給付金」を申請できることを知りました。この申請はとても簡単で、昨年の1ヶ月分の収入と今年の同月の収入を申請するだけでした。確定申告の書類や預金通帳のコピー、本人確認などの書類をパソコンで送るだけで、すぐに申請ができました。
1か月後には給付されました。ありがたや~!!
有意義に使わせてもらおうと、オンラインレッスン導入のための研修や機材購入に使いました。また、販路拡大のためのコンサルティングも受け、小規模事業者持続化補助金や、コロナ対策に対する補助金があることを知りました。
これを利用できたら、教室リフォームも夢ではないかも?との思いが強くなりました。
調律師さんに相談したら・・・
2020年7月
年に一度のピアノ調律の時期がやってきました。調律師さんに近況報告や防音についての相談をしました。
「防音工事はピンからキリまであるので、しっかり業者選びをした方がいいです。音楽教室を手掛けている信頼できる業者を紹介しましょうか?」とのお話をいただきました。その時点では、半分社交辞令で「話聞いてみようかな。お願いします~」とお返事しました。
すると早速、業者の方から連絡が!引くに引けなくて、一度部屋を見てもらうことになりました。お話を聞き、見積もりをしてもらいました。決して安くはありませんが、できるかも?という金額でした。ますますやりたい気持ちが強くなってきました。
持続化給付金もあるし・・・え~い!やっちゃえ~
そこから、本格的に補助金申請のために動きだすことになりました。
補助金申請までの大変な道のり
2020年8月~10月
商工会議所に相談し、販路拡大のために防音工事とコロナ対策を行う、という内容で「小規模事業者持続化補助金」の申請をすることになりました。
商工会議所の担当の方から、「まずは、申請書を書いてみてください。それから直していきましょう」とのことで、申請用紙(7種類もあります!)をなんとか埋めて送りました。コロナ禍ですのでメールと電話でのやりとりです。
担当の方からの折り返し電話で愕然としました。「これでは箸にも棒にもかかりません。それぞれの項目に対してもっと濃く書いてください。直すレベルになっていません。まだまだです」
ガーン。崖から突き落とされた感じ。
もともとの枠は1項目につき数行分だったのですが、枠を広げて1項目につき1枚以上書かないといけないらしいのです。項目の内容は「企業概要」「売上分析」「顧客ニーズ」「市場の動向」「自社の強み」「経営方針」「今後のプラン」「販路拡大の方法」「予想される効果」などなど。今まで考えたこともないような内容です。書いては、ダメ出し、直して、またダメ出し、さらに書き直して、を何回繰り返したことでしょう。心が折れそうになりました。いや完全に心折れていました。もう諦めようと何回思ったことか。
そりゃ簡単にはお金貰えないよね。ここまで来たら、意地です。必死。夜中1時2時までパソコンに向かっていました。
そんな時、他県のピアノの先生から「コロナ対策で手洗い場の改築工事で補助金申請しようと商工会に相談したら、自宅の一部が教室の場合、申請できないと言われた」というお話を聞きました。まさに、うちも自宅の1階部分が教室です。え~ここまで来てダメなの?
商工会議所に相談すると、「小規模事業者持続化補助金事務局に問い合わせて聞いてみてください」とのこと。電話してみましたが、かけてもかけても話し中で、気持ちばかりが焦りました。1週間かけてやっとつながり、聞くことができました。結果は、教室の見取り図や写真を添付すれば、OKとのこと。よかった~!!また申請書の続きに取り掛かりました。
2020年8月、9月の2ヶ月は、「自分について」「教室経営」「これからどうしたいか」などを真剣に考える期間になりました。
「ピアノ教室で生徒さんにピアノを教えている」→「ピアノ教室を経営している。生徒さんはお客様」という気づきになりました。もし申請が採択されなくても、得たものが大きいよね。と満足できる経験となりました。
何とか締め切り(10月初め)に間に合い、後は採択結果が発表されるのを待つだけ。採択されたら、販路拡大のための50万円とコロナ対策のために約9万ほどが給付される予定です。
持続化給付金の残りと補助金で何とか工事ができる見通しが立ちました。
▲小規模事業者持続化補助金の申請書類
ピンチ!予定外の事態に!!
2020年11月
1階のレッスン室の真上にキッチンがあるのですが、なんとキッチンから水漏れ。レッスン室の天井から、ポタン、ポタンと水が!!バケツで水を受けて、生徒さんにも心配をかけてしまいました。水道屋さんに来てもらって応急処置はしてもらいましたが、水道管の老朽化が原因とのことでした。「もしリフォームをされる機会があれば、水道管を新しくされた方がいいですよ」と言われました。
何ということでしょう~ ちょうどリフォームを考えているではありませんか!
でも実はレッスン室の天井はもともと防音素材だったので触らない(工事しない)予定だったんです。業者の方に改めて相談し見積もりをしてもらうと、金額が1.5倍に跳ね上がってしまいました。
水道管を諦めるか?
家族と相談し、これからも住み続けるつもりなのだから直してもらおうという結論になりました。この時点で補助金申請が通らなくても工事をすることは決定しました。資金も貯金から工面することにしました。
12月中旬には採択結果が発表されるはず。そのあと、年末か年始のお休み中に工事をしてもらおうと計画し、「くれっしぇんどNEWS」(教室だより)で生徒さんへお知らせしました。
待てど暮らせど・・・
2020年12月
そろそろ採択結果が発表されると思っていたのですが、「採択発表は2021年1月頃を予定しています」とHPに掲載されていました。え~!!年末年始に間に合わへんやん!
補助金がもらえるとしたら、採択されてからでないと工事は開始できないのです。とにかく採択発表を待つしかありません。
「くれっしぇんどNEWS」で延期のお知らせをしました。4月に発表会を控えており、年始から発表会まではレッスンをお休みすることはできないので、4月以降に工事することにしました。業者さんにも事情をお話しし、正式な契約を待ってもらいました。
初詣で神頼み
2021年1月
毎年、お正月は家族で比叡山延暦寺へお参りに行くのですが、コロナ禍でもあり短時間で行って帰ってこれるよう、近くの吉田神社に初詣へ行きました。家族の健康と補助金申請の採択をお願いしました。
1月下旬、商工会議所の担当の方からメールが!「おめでとうございます!!さあ、これからですよ。」と。
晴れて採択されました。発表日は夫の誕生日でした!めでたい(関係ないか?!)
「ただ、書類不備か修正が必要みたいです。事務局から連絡があると思います。」まだなんか~い!一筋縄ではいきません。
数日後、書類がきました。修正をして、商工会議所の担当の方に見ていただき、返送。その後「交付決定通知書」が来てからでないと始められないそうです。はあ~、採択されてもまだまだ先が長いのです。
やっと始まりました
2021年3月
待つこと1ヶ月。やっと「交付決定通知書」が届きました。この通知書に書かれている「交付決定日」以降にやっと動き出すことができるのです。
業者の方に改めて、見積もりしていただき契約に至りました。工事は、GWの前。4月末から5月初めまで教室をお休みすることになりました。
いざ、工事をするとなると工事費以外に必要なお金があることが発覚!!ピアノを運び出し、預かってもらわないといけないのです。調律師さんに相談し業者を紹介してもらいました。ピアノ2台の運搬と預かりで約8万円!しょうがないです。計算に入れていなかったので、もう一度必要なお金を計算し工面しました。
新しいステージへ
2021年4月
工事については、ブログ「劇的!?レッスン室ビフォーアフター」をご覧ください。
苦労して手に入れた新しいレッスン室。防音に関して、やっと満足いく形となり、今後は心置きなくレッスンができます。今まで以上に、生徒さんのために自分のために楽しい充実したレッスンをしていきます。
ピアノを通じてHAPPYに!!
松浦由香